以下の手順で行動することが一番効率的で現実的なアプローチ方法だと思います。
①まずは整形外科を受診し、レントゲン検査で“骨に異常がないか”を確認。
②骨に異常がなく、「成長期の痛み【セーバー病】」と診断されたら、まずは1ヵ月間くらいは運動を控えて、様子をみるのも良いでしょう。
③それでも痛みが消えない場合は、筋硬結リリース治療がおすすめです。
今まで多くのお子さんがその場で痛みが改善し、スポーツに復帰しています。
以下、当院の実例です。
この子はバスケットのクラブチームに所属していて、毎回2時間の練習後、バッシュを脱ぐ時に痛みを感じ、踵をついて歩けなくなるそうです。
今年の7月位から痛くなって3ヶ月経っても症状は改善せず、酷い時は誰かの肩を借りて歩かなければならないほどでした。
家に帰っても眠るまでは痛みがあり、朝になると治っているのだそうです。
以前に整形外科で踵骨骨端症(別名:セーバー病)と診断されましたが、お医者さんからは「成長期の痛みだから、運動を控えて様子をみて下さい」とだけ言われたそうです。
本人はバスケを頑張りたいのに運動を控えるように言われ、「成長痛ならば成長期が終わるまでは痛みに耐えながら運動を続けなければならないの?」という不安を抱えていました。
実際の治療動画(6分8秒)をご覧ください。
後日、このお子さんがたまたま治療院に来院した時、その後の調子を聞いたところ、治療後からは踵の痛みを感じなくなり、現在でも思い切りバスケットの練習ができているとのことでした。
踵骨骨端症は、10歳前後の男児に多くみられる成長期疾患です。
踵が軽く腫れたり、押すと痛かったりします。
大抵は激しい運動後に症状が出て、踵をつくと痛いため、つま先歩きになったり、誰かの肩を借りて歩くような歩行時痛が出現します。
発育期の子どもの弱い踵骨骨端部(踵の骨の端でアキレス腱が付着しているところ)に運動などで負荷がかかり、そこにアキレス腱の引っぱる力が持続的に加わることで、踵骨に血流障害が起こり、踵骨骨端核(踵の骨の骨端軟骨より先の部分)の壊死、または骨軟骨炎を発症するのがこの病気です。
整形外科での一般的治療方針は
①局所を安静とし、過激な運動は中止する。
②痛みが強く続く場合には、歩行時の踵を免荷するため、踵にクッション材を入れた足底板(インソール)を作ったり、松葉杖を使用したりします。
でもこの方針だと、スポーツ活動を中止しなければならず、お子さんにとって大きな負担、ストレスとなります。
また足底板を使用して運動させても、実際の効果は気休め程度で、痛みが消えることはないようです。
私の考えは、基本的にレントゲンやMRIに異常が診られない成長痛ならば、筋硬結リリース治療で痛みはその場で取れるので、運動を控える必要も全くないと考えています(もちろん、踵骨骨端核が壊死しているような重症ケースは別です)。
実際、私が今まで診てきた成長期の痛み、オスグッド病だったり、有痛性外脛骨だったりで痛みが取れなかったケースは一人もいないんです。
当院にはクラッシクバレーを習っている女の子も通院されるのですが、つま先立ちするせいで土踏まずの痛みを抱えている子がたくさんいます。
整形外科では体底「有痛性外脛骨です。つま先立ちのし過ぎだからバレーを控えて。でも成長期が終われば落ち着くから」と、同じような説明をされているようですが、当院の筋硬結リリース治療を受けるとその場でつま先立ち時の痛みがなくなります。
また一旦とれた痛みが再発することもほとんどありません(練習量を減らさなくても大丈夫です)。
何か月も痛みがあったのにその場で改善するので本人、ご家族共に驚かれますが、お子さんの回復力は大人とは比較にならない程すごいので、治療に対する反応がとても良いんです。
成長痛は痛み自体を筋硬結リリース治療できちんと取ってあげて、大好きな運動が思う存分できる状態を作るのが一番だと思います。