『病院に行って腰痛が治った!!』っていう話、実際には意外なほど耳にしませんよね?
お医者さんからは、大体の人が「腰椎の4番と5番が狭くなっている」とか「脊柱管が狭くなってる」って言われるんだけど、それに対する積極的な治療はなされず、大抵は痛み止めを処方されるだけで終わり。
患者さん的には「こんなんで治るの?でも大病院なんだし大丈夫なんだよね…?」とかって不安になりませんか?
さて、どうして病院では腰痛に対して積極的な治療が行われないんでしょう?
これは私見ですが、もしかしたらお医者さんはトリアージ的なスタンスで患者様を診ているのかもしれません。
トリアージって災害現場で用いられる考え方で、命の危険がある重篤な患者さんから優先的に治療していくってやり方なんですけど、
これを腰痛患者さんに当てはめてみると、お医者さんはきっと「あなたの症状は、とりあえず放っておいても命に関わる状態ではない」って判断し、様子を見ているのかも。
で、より重篤な患者様に診察時間を割いているのかもしれません。
そう考えざるを得ないほど、本当に多くの腰痛患者さんが医師から様子見されています(つまり治療されていないってことです!!)。
確かに腰痛って様子見で、何の治療をしなくても、4週間経てば、74%の人が治るってデータがあります。ですから様子見はある意味‶正しい”選択なんです。
ただ、困るのが4週間経過しても一向に腰痛が治らない難治性腰痛の場合。
1ヵ月経っても良くなるどころか悪化しているにもかかわらず、「とりあえずコルセットして様子を見ましょう」とだけ言われると、何だかとても辛く、切なくなると思います。
様子をみてダメだったから整形外科を受診したのに…。
でも、このような『様子をみたのに治らなかったケース』こそ、我々徒手療法家が救わなければならない患者様なんです。
病院では様子見 or 手術しか選択肢がないけど、徒手療法的アプローチなら、もっと速効で痛みが取れる、効果的な治療ができます。
ただ、だからと言って整形外科受診が無意味だとは思いません。
まず最初は整形外科を受診し、レントゲンやMRI画像を取り、骨などに異常がないかを確認するのが安全です。
つまり検査目的だけなら整形外科受診は患者さんにとってメリットがあります。
で、誰もが言われる「4番5番が狭い。加齢現象‥etc」的な事を言われただけならば、それは一応、心に留めつつも、治療は別に整形外科にこだわらなくても大丈夫。
というか、ケースによっては整形外科でのリハビリ治療(?)より、断然、徒手療法(筋硬結除去治療やマッサージなど)の方が有効な場合が多々あるのが現実なんです。
そうはいっても、患者さん的には「やっぱり病院の方が安心だし、お医者様なら間違いないはず。」と考える人が大多数ですし、
ましてや「知り合いが『整体院』に行って、腰を余計痛めた」なんて話を聞けば整形外科以外の治療に不安を感じるのは当然だと思います。