■治ってないのに、それでも整形外科に通い続ける多くの人々
こういう治療院を経営しているといつも不思議に思うのです。
この患者さんは、整形外科に通っても一向に良くならなかったのに、どうして何年間も通い続けてしまったのだろう?と。
こういう方がとても多いのです。
まぁ普通、どこかの関節が痛くなったらまずは整形外科に行き、レントゲンやらMRIを撮りますよね。
で、お医者さんから骨に異常があるとか無いとか言われる。
ここまではまぁ良いのです。
で、もし骨に異常があると言われたら、関節内に炎症を抑える注射を打ち、湿布を出されてしばらく安静にしてくださいと言われ、なかにはリハビリもしていってくださいと言われる人もいたり…。
ただ、そのリハビリ内容はステレオタイプに電気をあてられたり、治療の目的や意図が不明瞭なマッサージ・ストレッチ的なことを15分ないし、20分やってもらったりする程度…。
患者さんは内心「こんなんで良くなるのかな…?」と不安感を抱きつつ、とりあえずは通院を続ける。
こんな感じのことが全国津々浦々で繰り広げられているのが現状です。
でもどんな症状であれ、1ヵ月、3ヶ月、ないしは一年通って治らないのだったら、その治療を続けても治りそうもないなと違う方法を探すのが妥当なのに、多くの人がそれをせずに、何となく同じ病院に通い続けてしまうのです。
あるいは、フットワーク軽く、頭の切り替えの早い方なら、「こんな所に通っていても無意味だ」と、早々に見切りをつけ、病院を変えてみたりはするのだけれど、そこでも結局、前の病院と同じような治療しか受けられず、患者さんは自身が求めている“結果の出る治療法”には辿り着けないまま、また新たな病院を探し続ける…。
そもそも、どうして結果が出ていないのに、多くの人が病院通いを続けてしまうのか?
それはもしかしたら、人間皆やはり権威に弱いからなのか…、昔ながらのお医者様信奉のせいなのか…。
とにかく病院にさえ行けば、きっと何とかしてもらえるはずなんだと、結果に目をつぶって、どこかで盲信しているように思うのです。
でも冷静に立ち止まって普通に考えて、その病院の治療を1年続けて手応えを感じていないのに、それを仮にもう1年続けて良い結果が出るのでしょうか?
私は難しいと思います。
現状、世の中はリハビリ治療難民で溢れかえっています。
「この病院じゃ駄目だ。もっと違う良い病院はどこかにないのか…?」と皆がさまよい続けてる。
こんな無限ループに陥ってしまうのは、きっと他にどういう選択肢があるのかを知らないからなのだと思います。
で、こういった患者様が私の治療院に来ると「もっと早くここに来ていれば…。こんな治療があることを手術する前に知ってたら、これほど苦しい思いはしなかったのに…」などと話されます。