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『将来猫背にならないために』正しい姿勢は背骨ではなく骨盤で作る:私の腰痛日記7
2018.05.01
皆さん、良い姿勢にしようとするとき、どこを意識しますか?
多くの方がきっと背筋を伸ばすとか、胸を張るといった背骨に意識が向くはずです。
でもそこに大きな誤解があるんです。
正しい姿勢を作る際に意識すべきは背骨ではなく、骨盤。
胸を張ったり、首を天井に伸ばしたり、顎を引いたり的な『背骨を操作して良い姿勢を作る』のではなく、骨盤を正しい位置に保つことだけを考えれば良いのです。
目次
正しい骨盤の位置とは、『骨盤を立てる』ことにあります
骨盤を立てるとは正に言葉の通り、反り腰で前傾している骨盤を後ろに倒すことです(医学的プロの方へ:骨盤を後ろに倒す=骨盤後傾という言葉は多くの誤解を生じやすい言葉なので、あえて骨盤を立てるという表現にとどめますが、運動方向としては骨盤後傾方向に力を入れます。しかしあくまで股関節と骨盤の位置関係における骨盤後傾です。すなわち股関節は骨盤に対し伸展位を取ります)。
バレーや能、声楽でも同じ指導がされるそうです。
骨盤を立て、肩甲骨を開きなさい(肩甲骨同士を離す、外転位をとりなさい)と。
そうすることで腹筋の働きが良くなり、パフォーマンスが上がるのです。
かくいう私も骨盤を立て、腹筋が常に活動のメイン筋となる姿勢・動作をするようになって腰痛を克服し、かつ、仕事をしても疲れなくなりました(朝九時から夜7時まで休憩なしに治療しても腰は全く疲れません、指は疲れるけど…)。
これは昔の侍がいう、『肚を作る』という事にも通じているんじゃないかなぁ。
「あいつは肚が座っている」なんて言葉もありますよね。
また『腰を立てる』という言葉は『腰を入れる』という言葉に置き換えられます。
「本腰を入れて仕事する」なんて言葉はきっと今説明した姿勢から派生した言葉なんじゃないでしょうか?
逆に「あいつは腰抜けだ」なんて言葉もありますよね(笑)
腰抜けではなく、本腰を入れた姿勢を取ると腰痛は克服できるのです。
骨盤を正しい位置に保つ。で、その上に乗っている背骨はただ自然に脱力位であることが、私が辿り着いた正しい姿勢です。
ある人は骨盤を立てた際の背骨のカーブが猫背様に見えることもありますが、体幹筋に力が入っているのなら全く問題はありません。
むしろ肚の力は抜け、土台である骨盤は間違った位置なのに、背骨だけは真直ぐにしようと不自然に反り、背筋群だけが緊張している気をつけ姿勢の方が問題なんです。
女性が気にする背筋が丸まっていると老けて見えるという考えが逆に将来の猫背を助長します
背筋を伸ばしているとどうしていけないのでしょう?
実は背骨の自然なカーブが崩れると骨粗しょう症が進むのです。
骨は圧刺激が加わらないと弱くなる性質があります。
背骨を無理に反ると、ある骨には過剰な圧刺激が来るけど、ある場所(特にTh12辺り)には圧刺激が来なくなります。
すると刺激が来なくなった場所の骨が脆くなり、圧迫骨折を引き起こすのです。
それが原因で結果的に酷い猫背になるのです。
良く田舎のお婆さんが身体をくの字にして歩いているのを見かけませんか?
あの姿勢には必ず圧迫骨折が生じています。
圧迫骨折さえしなければ年相応な背骨の曲がりはあるかもしれませんが、比較的いつまでも若々しい姿勢を保てるんです。
日々、肚(体幹・骨盤)を意識して生活していたらいつの間にか姿勢の歪みが解消していました
常に骨盤を立てる、すなわち“肚”を作り、背骨の自然なカーブを崩さずにいれば、私のように腰痛を完全に克服することができますよ。
姿勢については連日テレビで様々な情報が流されていますが、意外と権威者(自分自身は肩こり腰痛知らずの医者)の話より、実際に自力で腰痛や肩こりを克服した経験者の方が姿勢の本質を語っているものです。
是非、皆さんも骨盤を立てるよう、常に意識してみて下さい。
最後に私が実際の患者様に姿勢指導している動画(字幕対応:6分27秒)をご覧頂き、正しい立ち方のコツをつかんでみて下さい。
投稿者:
外来疼痛研究会 糸日谷哲章
1974年8月生まれ
2000年
明治大学卒業後、長野県南アルプス山麓の雪深い過疎村にてアメリカ政府公認「ストラクチュアル・インテグレーション・アンド・オルタナティブ・ヘルス財団」のエグゼクティブ・ディレクター:マーク・カフェル博士(Mark Caffall Ph.D)に師事。共同生活をしながら一年間集中ボディワーカー養成トレーニングを受け、シン・インテグレーションの認定施術者となる。
2005年
理学療法士免許取得
2009年
保健医療学修士の学位取得:「股関節可動域の偏りが与える肩関節及び姿勢動作への影響」
2012年
柔道整復師免許取得
2013年
いとひや整骨院開業
難治性疼痛を抱える患者様が千葉県内だけでなく、他県からも多数来院し、予約は常に2ヵ月先まで埋まる完全自費治療院。
2014年
外来疼痛研究会(旧日本iS協会)設立
筋骨格系疼痛治療のスペシャリスを育成すべく、定期的に治療家向けセミナーを主催。
実践で役立つ『結果の出る治療法』を講義し、患者様にとって真に役立つ治療家の育成に励んでいる。
※疼痛治療・姿勢矯正・歩行についてのお役立ち情報を随時投稿しています。
膝痛・腰痛・肩こり・関節痛でお悩みの方は、
千葉市おゆみ野のいとひや整骨院にご相談ください。
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