■1年半前から両膝が痛くなって歩けなくなり、医者からは手術しかないと言われた70代女性。
この方は日本舞踊を何十年も前から熱心にされていて、ある時、左膝が痛くなり出し、それをしばらくかばっていたら今度は右膝までもが…。
そこで、近所の整形外科を受診したところ「軟骨が破損しているから痛むのでしょう。試しにヒアルロン酸注射を打ってみましょう」と言われたそうです。
この時、「私は日本舞踊を続けたいので、日常的に正座をしても良いですか?」と相談すると、医師は「だめだめ、正坐なんてしたら。関節が老化してるんだから、負担かけちゃ駄目だよ」と“余計な”忠告をされてしまったのです。
つい“余計な”と言ってしまったのは、このように言われて正坐を取らなくなった人ほど予後が悪くなるからなのですが、この方も膝が痛くなった当初は、別に普通に正坐はとれていたのに、お医者さんの忠告を守り、正坐をとらなくなって1年が過ぎた頃、本当にとれなくなってしまいました。
こうして整形外科に通っても痛みは取れず、正坐もできない、杖をつかなきゃ歩けない状態にまでなり「もうこのまま歩けなくなって、施設に入るんだなぁ。家族に迷惑かけちゃいけないから嫌だけど施設に入るしかないんだ…」と酷くふさぎ込んでいたところ、当院を受診。
治療開始当初こそ、正坐はとれなかったのですが、幸いにも2ヶ月後には膝の痛みは無くなり、1年以上できなくなっていた正坐も、以前と同じようにとれるようになりました。
今では私の治療院を卒業し、日本舞踊を再開して、活躍されているそうです。
この方も、レントゲン上の異常はそのまま…、つまり軟骨がすり減ったままなのに痛みは消えたのです。
- 関節手術不要論⑧へ続く
- 【次回更新予定は3/31】