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私の腰痛日記 3
2018.02.13
目次
13年前、ギックリ腰になったあの日の瞬間を今でもはっきりと憶えています
子供のころからずっとギックリ腰を繰り返してきました。
それは決して重たい物を持ち上げるといった、明らかに腰に負担がかかった瞬間になるのではなく、本当にふとした何気ない時になるのです。
立ち上がった瞬間だったり、物を拾おうと屈んだ時だったり…。
腰にはなんの負担もかかっていない時に突然なるので、当時の私はギックリ腰を予防することが出来ませんでした。
ある時は家のお風呂でシャワーの蛇口をひねろうとしてお辞儀した瞬間、ギクッとなって裸のまま動けなくなったこともありました。
13年前のあの日も同じように何気ない瞬間にギックリ腰を発症しました。
いつも通り、脳梗塞患者様のリハビリ訓練を行っていた時です。
当時の私は新人だったので、自分の身体の使い方も上手くなくて、ただただ無我夢中で患者様のリハビリを行っていました。
そのせいもあり、腰に疲れがたまっていたのでしょう…。
何気なく物を取ろうと体を捻った瞬間、ギクッ!!
いつものギックリ腰です。
「あぁ、またやってしまった!!」と思いましたが、患者様のリハビリ訓練中でしたので、ギックリ腰になったことを悟られないようポーカーフェイスで仕事し続けました。
しかし痛みで呼吸が止まる瞬間があり誤魔化しきれません。
患者さんは目を閉じていたため、幸いにも気づきませんでしたが、周りのスタッフは私の異変に気づき、「大丈夫?」と声をかけてくれました。
「大丈夫じゃないです」とは言えず、やせ我慢して仕事をこなし、その日は終了。
仕事の後、同僚の理学療法士(Physical Therapist:通称PT)に身体を治療してもらうことにしました。
骨盤が歪み、ずれているような違和感を感じた私はその頃、熱心に勉強していた仙腸関節の治療を同僚にリクエストし、矯正を試みることに。
仙腸関節とは骨盤の歪みの原因となる関節で、PTの間では“腰痛治療に欠かせない魔法の関節”と呼ばれている関節です。
ちなみにこの同僚は関節矯正の知識がなく、私が手の位置や矯正方向を指示して行いました。
うつ伏せになった私の腰に手を当て、骨盤のズレを治そうと同僚PTが上から体重をかけた次の瞬間、今まで感じたことのない激痛が走りました。
一気に早く治そうと強引な治療をして、よけい腰痛を悪化させた瞬間です。
「やばい、これは間違ったことをしてしまった。にわか知識で治療したのが間違いだった…」
同僚に矯正の知識がない事を知っていて治療をお願いしたのは自分だったので、相手をもちろん責めるわけにもいかず、何とかその場を取り繕い帰宅。
帰宅途中の電車の中、直感的に腰の土台が壊れた感じがして、今までかいたことのない変な脂汗が…。
帰り道、道路の壁を伝いながら、休み休みマンションに帰りました。
今思えば、この時の仙腸関節への治療が、ただのぎっくり腰を難治性の厄介な腰痛に進化させた原因なのかもしれません。
痛みに耐えながら仕事し続けた結果、杖なしでは歩けなくなった
いつものギックリ腰ならコルセットと湿布をすれば1~2週間で治っていたのですが、この時のぎっくり腰は1週間経とうと2週間経とうと一向に改善しません。
でもどうすれば良いのか分からず、職場にある腰の牽引マシーンを毎日行うくらいしかありませんでした。
しかし、牽引をしても腰痛は全く良くなりません。
次第に痛む部位が増してきて、朝から腰が痛むようになりました。
ベッドからは普通に起き上がれず、身体をくの字にしたまま移動し、やっとの思いで洗顔する。
くの字になった体を起こそうと両腰に手を当て、腕の力で腰を伸ばそうとしても完全には腰が伸びない。
自分的には一生懸命身体を起こそうとしても、どこかへっぴり腰のまま…。
最後の最後でハマらないような、もどかしい感じ。
そんな状態でも職場へ行かなければならないので、コルセットをしっかりときつく巻いて満員電車に揺られながらの通勤。
毎日痛みに耐えながら患者様のリハビリを行っていました。
その病院は外来リハビリもやっていて、もちろん腰痛患者様もいらっしゃいます。
私は自分の腰痛も治せないのに腰痛患者様の治療を行うという、何とも滑稽でお粗末な始末…。
時には後輩PTの肩を借りながら、患者様の治療にあたっていました。
腰痛を発症して半年。
ついに杖なしでは歩行もままならなくなり、私はリハビリの仕事を続けられなくなったのです。
「今、無理をして中途半端に仕事を続けていても腰痛は悪化するばかりだ。思い切って仕事を辞め、治療に専念しなければ大変なことになる」
私は次の職場の当てもないまま仕事を辞め、悲壮感を漂わせながら本格的な腰痛治療を開始したのです。
早朝、開店前のスポーツジム風景
仕事を辞め、まず最初に始めたのが身体を根本から鍛え治すこと。
当時住んでいた神奈川県川崎市の有名なスポーツジムに通い出しました。
開店前のスポーツジムは、毎朝多くの人が並んでいて驚きました。
私は病院勤務時代、毎朝多くの高齢者が待合室に並ぶ風景を目にしてきましたが、スポーツジムでも寒い中、同じような光景が繰り広げられていて、「場所は違えど、どこも同じだなぁ」と感じたものです。
ただ、病院で待つ人々は“医者(他人)に治してもらう”ことが目的であるのに対して、スポーツジムに朝から並ぶ人々は“自分で治す”という他力ではないモチベーションがあるように感じました。
その当時、運動する時間もなく、ひたすら働き続けるだけだったので、身体は相当鈍っていたのですが、私も自分自身で腰痛を治そうと決意していたので、雨の日だろうと、台風だろうと、ジムの定休日以外はしっかりと通い、努力しました。
ジムでの毎日の運動メニュー
まずはじめに15分程度の軽めのストレッチから開始。
腰を捻る体幹回旋ストレッチがしんどかったです。
私の腰痛は左の腰が特に辛かったのですが、身体を左に捻って腰を伸ばすとひどく痛みました。
それでも治したい一心で頑張ってストレッチし続けたのです。
それからマシントレーニングに移動。
スポーツジムのトレーナーさんには頼らず、自分で運動メニューを作成し、体幹を中心に鍛えました。
腹筋20回×4セット。
背筋20回×4セット。
その他、ラットプルダウンで背中を鍛えたり、スクワットで脚を鍛えたりと全体的にバランスよく鍛えました。
また当時まだあまり注目されていなかったバランスボールでの体幹トレーニングも取り入れ、腰痛改善に良いとされる運動を真面目に真剣に行いました。
一通りのメニューをこなし、次いでジョギングを30分。
3日に1回、軽い水泳30分。
最後にクルーダウンのストレッチで終了。
毎朝9:30から運動を開始し、終わるのは昼前くらい。
ジムで提供されている健康食でランチして帰る生活を3ヶ月間続けましたが、症状はむしろ悪化。
「運動して体を鍛えているのにどうして良くならないんだ?やたらめったら鍛えているわけじゃなく、ちゃんと専門的な知識を踏まえた上で運動しているのにどうしてダメなんだ?」
私は自分が必死に学んだリハビリ医学に基づいた、実際の患者様にも指導してきた腰痛改善トレーニングをちゃんと実行しても、何の結果も出ない現実に直面するのでした。
「自分はいったい今まで何をしていたのだろう。学校で学んできた勉強はいったい何だったのか…」
患者側の立場になって初めて気づいた、悲しい現実。
私の学んできたリハビリ医学では、腰痛は治せなかったのです。
膝痛・腰痛・肩こり・関節痛でお悩みの方は、
千葉市おゆみ野のいとひや整骨院にご相談ください。
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