先日、サッカーをやっている息子さんのお母さんから質問を受けました。
『足首が痛いって言うんですけど、成長痛ですかね?』
『足首も成長痛ってありますか?』
成長痛なのか…?サッカーが原因で出てる痛みなのか…?
どう対処すれば良いのか?
成長痛とは骨や筋肉が育つ成長期に出る仕方のない痛み‥という感じで捉えている方が多いと思いますが、詳しくお話すると、【成長痛】と【成長期のスポーツ障害】といわれるものがあります。
【成長痛】とは4歳~小学校低学年に多く、夕方から夜になると下肢(脚や膝)の痛みを訴えるが、朝になると治っているという症状です。レントゲンを撮っても異常は診られません。原因は不明です。そして治療法もありません。
【成長期のスポーツ障害】とはオスグッド病や有痛性外脛骨障害、野球肘などが有名です。成長期の骨や関節はまだ構造的に弱いので強い牽引力や、圧迫力が繰り返しかかると、傷つたり変形したりして障害が生じやすいのです。
整形外科に行くとお医者さんからは「運動を制限しなさい」って指導されるだけで、積極的な治療はあまり行われないみたいですね。
でも私達が行う徒手療法なら、大抵1~2回の治療で痛みが取れるのが普通です。
ただし、痛み自体は簡単に取れても、その関節に痛みが出た原因(走り方のフォームだったり、ボールの蹴り方だったり)を修正しないとまた痛みが出る可能性があります。
今回この息子さんは、サッカーをやっている、練習量が増えてから痛みが出た、右足でボールを蹴っている、そして右足首だけが痛いということなので、成長期のスポーツ障害だろうと思います。
やれることとして、
・スポーツ後のアイシング
・右足ばかりでなく左足も使えるようにする(右足の負担を減らす)
・ボールを足首で蹴るというより、股関節から蹴るようなイメージに変える
・体幹を使う
というアドバイスをしました。
スポーツを頑張っているお子さんはどこかしらに痛みが出ることが多いと思います。
体幹が上手く使えてなくて、腰が痛いという子も多いです。
やれることをやってみて、それでも痛みが続くようであれば次の手順で行動することがお子さんにとって一番プラスかなと思います。
手順①:まずは整形外科を受診し、骨に異常が無いかを調べる。『骨には異常ないね。2週間は運動を制限しなさい』と指導されるだろうから、その指示に従う
手順②:運動制限を2週間しても痛みが引かない、または何度も痛みが繰り返される場合は、動きを分析できる専門機関(整骨院etc)を受診する。
成長痛だからと諦める必要はないんです。
きちんとした手順を踏んで、お子さんが生き生きとスポーツを楽しめると良いですね。
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